2024/4/18 15:03
【比較「地盤改良材」とは?】その種類や価格・特徴などを地盤改良工事のプロが解説
なんだか最近、関東地方でも地震が多くて心配ですよね。
地震だけでなく、大雨や台風やら、毎年大きな災害に襲われているような気もする……。
これからマイホームを建てようと思っているのに、
もし地震や自然災害に遭ったら……と不安になってしまう。
けれども一生借家暮らしというのも心許ない。
それにこれから物価はどんどん高くなるので、家は今のうちに建てておくのが賢い選択!
安心して暮らすことができて、資産価値が下がらない家を建てるためには、やっぱり地盤が大事です。
住みたいエリアや土地は目星がついたけれども、地盤がちょっと心配、という方には、地盤調査と地盤改良工事がオススメ。
ただ、地盤改良をする材料は方法ってどんなものがあるんだろう?と知っておきたいところですよね。
千葉県市川市などの関東圏で、地盤調査及び地盤改良工事を請け負っているランドプロがそんな疑問にお答えいたします。
■「地盤改良材」ってどんなものがあるの?
そもそも弱い地盤ってなんだろう?
疑問に思われるのも、もっともです。
弱い地盤とは、やわらかい粘土やゆるい砂が多かったり、土の強度が弱くて耐久性の低い地盤のことを意味します。
こうした弱い地盤を杭やほかの材料を使って強くするのが、地盤改良工事。
その際、使われる材料は、主に以下の4つに分けられます。
・セメント、またはセメント系改良材
セメントは、地盤を改良する材料の代表格。
セメント系改良材というのは、セメントをベースに諸々、有効成分を添加した材料のことです。
セメントは砂質の土ややわらかい粘性の土はもちろん、有機質の高い地盤にも採用できるので、使い勝手がよいのが特徴です。
・石灰、または石灰系改良材
石灰は古くから日本で使われてきた資源で、生石灰と消石灰に大別されます。
そして石灰系改良材は、石灰に各種有効成分を加えた材料のこと。
地盤改良では消石灰より生石灰が使用されるケースが多く、とりわけ粘性の土との相性が良いのが特徴です。
環境負荷が小さいのもメリットの一つです。
・複合系改良材
これはセメントや石灰のような無機質材料を複数配合した地盤改良材。
配合割合によって相性のよい土質はさまざまです。
・高分子系改良材
これは建設で出た汚泥をリサイクルして改質・固化させたエコな材料のこと。
もともとたくさんの水分を含んでいるため、粒子が動かないように高分子系改質剤で扱いやすいように改良しています。
一般的に住宅地でよく使われるのは、「セメント、セメント系改良材」です。
セメントの特徴は、長期間にわたり高い強度を維持できるのが強み。
住宅地だけでなく、道路や橋梁といったインフラ工事にも使われます。
また施工が早く進められるのもメリットです。
セメントにも種類があり、地盤改良では「混合セメント」「普通ポルトランドセメント」「特殊セメント」が代表的。
「混合セメント」はコストが安い一方で、早期の強度が出にくい特徴があります。
「普通ポルトランドセメント」は、一般的に使われているセメントで品質が安定していますが、特殊な条件下では使えません。
「特殊セメント」は、緊急工事にも対応でき、特殊な条件下で使われます。
価格としては、「混合セメント」<「普通ポルトランドセメント」<「特殊セメント」となり、特殊セメントはかなりコストが高くなります。
工法の詳細も是非ご覧ください。
■「地盤改良工事」ってどれくらい費用がかかるの?
地盤改良工事には、主に3つの工法があります。
その特徴を紹介しますね。
1 表層改良工法(目安=1万円~3万円/坪)
軟弱地盤の表面を2mほど掘削して、セメント系固化材を投入したあとに土を戻す工法です。
掘削した土とセメント系固化材を混ぜて強度を高めます。
費用は1坪あたり1万円~3万円とリーズナブル。
メリットとしては、
・工期が短い! 1日~2日程度と短期間
・狭小地や変形地でも施工可能。埋設物がある土地でもOK
・小型重機で工事ができる
……ということが挙げられます。
勾配がキツい土地や、地下水位が高い土地での施工には向いていません。
2 柱状改良工法(目安=3万円~5万円/坪)
地面に柱上の穴をあけてセメント系固化材を流し込み、柱上の土台をつくります。
数十本から広さや地盤の強度によっては数百本のセメントの柱をつくります。
通常は軟弱地盤が2m〜8m程度の場合に採用されます。
費用は1坪あたり3万円~5万円前後が目安。
この工法のメリットとしては、
・工期が短く2~3日程度で済む
・費用も比較的リーズナブル
・音や振動が少ないので近隣に迷惑にならない
・支持層まで到達させなくても摩擦力で建物を支えられる
ただし狭小地の施工には不向きという特徴も。
ちなみに地盤の原状復帰も難しいので、将来的に更地で売却したい時は、デメリットになる可能性があります。
こちらの記事もご参照ください!
3 鋼管杭工法(目安=5万円~7万円/坪)
径の小さな鋼管でできた杭を硬い地盤=支持層まで打ち込んで土台をつくり、建物を支えます。
ご紹介したなかでは、もっとも地盤の強度を高められるのが特徴で、一般的には「柱状改良工法」で対応できない場合や、軟弱地盤が10mと深い場合などに採用されます。
ただし費用はそれなりにお高めで、1坪あたり5万円~7万円前後が相場です。
この工法のメリットとしては、
・狭小地でも施工可能
・小型の重機が使える
・軟弱地盤が10m程度あっても施工することが可能
ただし、軟弱地盤の下に強固な支持層があることが前提。
そして施工中にそれなりに騒音や振動が発生することは留意しておきましょう。
■地盤改良工事で注意しておきたい3つのポイント
地盤改良工事で使われる材料や工法についてご紹介しておきましたが、そもそもの土地選びや業者選びも大切です。
・工事会社によって費用が大きく変わることがある
地盤調査・地盤改良は、同じ施工会社に依頼することが基本です。
ただし会社によって調査の精度や、調査後の対応は異なります。
もし調査がいい加減だと、表層改良工法で済ませられるところ柱状改良工法をすすめられることも。
安全性を重視するのは悪いことではありませんが、むやみにお金がかかるのは避けたいですよね。
また、業者によっては得意な工法・不得意な工法があるので、地盤に対して適切でない工事を勧められるリスクもあります。
まんべんなくどの工法も得意とする、施工実績の多い信頼できる業者に依頼することが大切です。
・軟弱地盤の多い場所を避ける
そもそもの話ですが、まずは軟弱地盤が多い場所はできるだけ避けるようにしましょう。
軟弱地盤の傾向がある土地は、下表のような特徴があります。
以前のブログでも液状化リスクの低い地盤を探せるポータルサイトや、ハザードマップなどを紹介しているので、こちらもあわせてご覧くださいね。
・地盤改良工事の予算をキープしておく!
軟弱地盤を避けて土地を入手すれば、地盤改良工事が必要なかったり、軽微な工事で済むことでしょう。
ただし万が一……ということもなきにしもあらずなので、念のために、地盤改良工事の費用はキープしておくことをオススメします。
地盤の強弱に関わらず、住宅を建てるにあたっては、建設前に地盤調査を実施しなければなりません。
隣近所の地盤は丈夫なのにウチだけ弱い……という可能性もゼロではありません。
どんな工事になるかは調査をしてみないとわかりませんが、上記で紹介した相場を目安に、坪数を掛けた予算をキープしておけば安心です。
■地盤調査・改良工事はランドプロへ!
ランドプロは、地盤調査だけでなく地盤改良工事のプロフェッショナル。
関東エリアと中部エリアの地盤調査や地盤改良の各種工事はお任せください。
調査から施工まで自社で完結するワンストップ対応なので安心。責任をもってていねいに対応させて頂きます。
地盤調査や地盤改良工事に必須の重機を自社保有しているのも、強みの一つ。
重機を他社からレンタルするための工数を省き、お客様のご要望に合わせて柔軟かつ迅速に対応が可能です。
さらに、そのレンタル料分上乗せされる経費がゼロのため、その分リーズナブルな料金体系での見積りにも対応!
こうして、お客様一人ひとりのニーズと予算に可能な限り最適化させた、地盤調査と改良工事をお届けいたします。
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